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マレーの週末水産 {マレーシアからの白エビ、ブラックタイガーの養殖レポート}

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マレーの週末水産

マレーシアからの白エビ、ブラックタイガーなどのエビ養殖の実験の様子を主に書いています。
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稚エビ導入

3月29日の夕刻にエビ池に到着しました。情報では、エビ池の水の色は、光合成細菌を200L投入した後、緑色になったということでしたが、実際に見ると、透明でした。

池の水の色

池の底一面に、緑色の藻が繁殖していたために、緑色に見えていただけです。この誤情報のために、80kgのボカシ肥料を投入することをしなかったのですが、もう時間切れです。

藻

3月30日の午前7時に稚エビ72万匹をエビ池に導入しました。予定では5時だったのですが、稚エビ業者が2時間遅刻したので。

さて、稚エビはPL7の段階のものを使いました。
これは、エビが卵から孵化して、エビの姿になってから7日目の状態を指します。タイで有名なCPグループの場合は、空気を送りながらタンク輸送してエビ池に導入しますが、この業者は地元の零細なので、2重にしたビニール袋に稚エビを小分けにして入れて、トラックでエビ池まで輸送してきました。袋を数えてみたら、1袋足りませんでした。しかも輸送に8時間半もかかっています。写真ではよく分からないですが、稚エビの大きさもまちまちでした。

稚エビPL7

余談になりますが、ブラックタイガー養殖を中止した理由の1つが、この稚エビの大きさの不揃いです。白エビの場合は、小さなエビでも売れますが、ブラックタイガーの場合は、20g以下の小さなエビはクズ扱いされます。

朝5時15分の段階でのエビ池のDOは、5.9mg/Lでした。稚エビを入れた袋を開けて、合計400mLのEM-Xを、エビ池の水とともに、全ての袋の中に均等に足し、そのままエビ池の中に30分程度漂わせて、袋の中と外の水温差をなくしてから、エビ池に稚エビを放ちます。パドルエアレータは、8基中2基だけを稼動させます。

袋ならし

白エビの稚エビの大きさは、PL7なので、1cmもないくらい小さなものです。業者に言わせると、このサイズが一番環境適応性が高いんだとか。
ちなみにブラックタイガーの稚エビはPL14程度と3倍くらい大きいものを使います。運動性も違いますね。ブラックタイガーの稚エビは1方向に向かって池の岸沿いに泳いで移動していくのですが、白エビは各自バラバラです。

稚エビの導入が完了してから、エビ池の水深を測りなおしました。平均で4.5フィートでした。結局、池の改修工事をしても、半フィートしか水深を深くできなかったことになります。この水量を元に、EM活性液の投入量を修正しました。当初の設計では毎日33Lだったのですが、修正後は25Lになりました。エビ池の水量が当初設計より、約3000立米も少なくなっているので、今後が心配です。

エサは、この日の午後3時と7時に与え始めました。エサはエビの成長に従って3種類あり、今はその1番目の、最も細かい粒状のエサを使います。与える前にEM活性液と光合成細菌を噴霧して吸着させます。
このエサはベトナム製Uni-President UP V991-993なのですが、3種類あるエサの成分表を見ると、どれも同じでした。
Crude protein (min) 40%、Crude fat 6-8%、Ash (max) 16%、Crude fiber (max) 4%です。
成分は、Fish meal、Soybean meal、Wheat flour、Squid visceral meal、Fish oil、Yeast powder、Lecithin、Vitaminsです。
エサを与える時間は、朝7時、11時、昼3時、夕方7時の4回に分かれていて、毎日与えるエサの量が違います。この情報は、業者のものなので公開はできません。すいません。ただ、こちらで毎回エサの食べ残しの有無を確認して、次回与えるエサの量を調節しますので、その情報は公開できます。また、10日ごとにエビの平均体重を測定して、業者のデータと照合し、エサの量を調整します。

最初与えるエサ

この日、午後6時のエビ池は、pH8.3、DO 5.0mg/L、塩分濃度20ppt、水温31度でした。溜池はDO4.2mg/Lでしたので、2基といえどもパドルエアレータの稼動効果は出ているようです。

今回の情報を基にして、次回の稚エビ導入を予定している4番池の段取りの修正も取り掛かりました。具体的には、Turbo PlusやTea Seed Cakeの使用量を半分以下に削減して、ボカシ肥料を確実に投入する、といったことですね。池の色が透明すぎるのは、考え物です。

稚エビですが、40匹程度をガラス張りの小さな水槽に入れて、別に飼育することにしました。まあ、観賞用なのですが、周辺で病気が発生した際に、溜池の水が汚染されていないかどうか見る目的にも使います。
実際、この地域で白エビを養殖している農家は、この雨季の間に、病気の発生で大きな被害を被ったそうです。そのために、エビ養殖から、魚養殖に切り替える所が出てきているとも。マルハニチロ水産が関与しているエビ池は、どうなったのか情報は入ってきていません。

Tea Seed Cakeについてですが、エビ池に使用した残りがあったので、見てみました。3週間も経過しているせいもあるのですが、インドでの有機農業でよく使う牛糞液肥の臭いによく似ていました。これは、窒素分が意外にあるかもしれません。

Tea Seed Cakeこんなの

もう1つは、EM活性液をつくるタンクの詳細です。発酵中はタンク内から炭酸ガスが大量に発生するので、そのガス抜きの工夫です。光合成細菌の培養中はガスは発生しません。

ガス抜きの仕組み

次回のエビ池訪問は未定です。関係者は皆、本業をもっているので、それ次第ですね。また、魚粉の入手先を見つけたので、条件が整えばパティンなどの食用淡水魚用の餌の試作をすることになるかもしれません。




| 3番池Vannamei | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
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